スポンサーリンク


バレットジャーナル公式サイトでは、バレットジャーナル考案者であるライダー・キャロル氏がバレットジャーナルについて様々なことを発信されています。

その中で1月に掲載された記事「Back to the Basics(基本に戻ろう)」を紹介します。

以下に和訳です。本ブログは和訳掲載の承諾を得ています。

バレットジャーナル公式ブログ記事「Back to the Basics(基本に戻ろう)」和訳

昨年末、私は『バレットジャーナル・メソッド』(*1)のブックツアー(*2)を行い、アメリカやヨーロッパの十数を超える都市を巡ることができた。その中で、とある若いバレットジャーナリストにお会いした。彼女のバレットジャーナルはよく知っていた。私は長年にわたって、彼女の素晴らしいバレットジャーナルをSNSで見ていたのだ。しかし、最近は見たことを思い出せなかった。私がサインをしている時、彼女はバレットジャーナルを書くことができなくなったことを話してくれた。

(訳注*1)『バレットジャーナル・メソッド』…ライダー・キャロル氏が昨年出版したバレットジャーナル公式の解説本。日本でも2019/4/18に日本語訳版が発売予定
(訳注*2) ブックツアー…著者が全国の書店を巡り、読者と交流を図る活動のこと

好奇心から私は、彼女がバレットジャーナルを辞めてしまった理由を遠回しに尋ねた。

彼女はこう告白した。
「バレットジャーナルを辞めた理由は、”いいね”をたくさんもらえなくなってしまったからです」

私はがっかりしてしまった。残念なことに、この話はバレットジャーナル・コミュニティ内でも議論になっているのを聞いたことがある。彼女はより多くの"いいね"をもらうために、ノートがもっと美しくなるよう必死に頑張り続けたそうだ。インスタグラムのアルゴリズムは絶え間なく変化する。そのせいで”いいね”が減るのは必然的なことだが、すべての時間とエネルギーを投資し続けていた彼女のモチベーションは下がってしまった。

私は尋ねた。
「なぜバレットジャーナルを始めたのですか?」

「ネットで、美しいバレットジャーナルを見ることが大好きだったので」と彼女は答えた。

私は微笑み、もう一度聞いた。
「なるほど。でも最初にバレットジャーナルを知った時、どういうものが欲しいと思っていたのですか?バレットジャーナルに何を求めていたのですか?」

「覚えていません」と彼女は答えた。

彼女のバレットジャーナルの習慣が途切れてしまった理由を明らかにするために、私たちはもう少し長く話し合った。このような習慣が途切れてしまったという人に、私はブックツアー中に何度か出会った。そういう人々について調べてみると、裏に潜んでいる根本的な問題はいつも同じであった。というのも、バレットジャーナルはもはや彼女たちの目的を果たせなくなっていたのである。その目的とは何か?それは私には答えることのできない質問だ。もっと正確に言えば、私には答える資格のない質問なのである。その理由は、この先を読んでいけばわかるだろう。

冒頭に述べた女性の話は、バレットジャーナルがその目的を果たせなくなってしまた時に起こる結果としての典型例である。彼女の場合、承認欲求が満たされなくなってしまった。これは彼女だけではない。社会的評価を得ようと追い詰められ、もっと素晴らしいものを作らなければともがいているバレットジャーナリストがますます増えている。彼女たちはさらに手の込んだコレクションや複雑なデザインを作り、もっと"いいね"をもらえるように、より多くの時間を費やす。これは様々な理由で問題であると言える。しかし、まず第一に注意したいことは、他人のニーズに意識を向ければ向けるほど、自分自身に意識を向けることができなくなってしまうということだ。そうなると、バレットジャーナル・メソッドは、もはや個人的な生活のためのものではなく、他人に見せるためのパフォーマンスとなってしまう。

バレットジャーナルが持つ素晴らしい力は、あなたが注目することに合わせて、何にでもなってくれるという点だ。SNSで見れるものに注目すると、バレットジャーナルの取り組み方、できること、その働きをどう定義するかが強い影響を受ける。もちろん、他の人から学んでほしい。バレットジャーナル・コミュニティでは、尽きることのないクリエイティブなアイデアや、誰しもが同じように挑戦している課題、その解決策がシェアされている。そのシェアが快く行われていることが、バレットジャーナル・コミュニティの強みである。「自分のバレットジャーナルに何を取り入れるか」ということだけを、ただ考えてほしい。「私のバレットジャーナルは、あの人のバレットジャーナルと同じように見える必要がある」ではなくて、「どのようにすれば、私のバレットジャーナルは私に一番役立つだろうか?」と考える。もしくは、「見て見て!私がトラッキングしてる習慣を全部見て!」ではなくて、「どんな習慣を持つことが、私の人生に最も高い価値を与えてくれるだろうか?」と考えるのである。

私は、バレットジャーナルを”がらんどうの家"として説明するのが好きだ。その家をあなたの生活で満たすために、コミュニティがある。コミュニティは、あなたの生活に役立つものを見つけるための手がかりなのである。もし、その椅子が派手すぎるのなら、あなたはそれに座ってはいけない。もし、そのキッチンが複雑すぎるのなら、あなたはそこで料理してはいけない。他人の生活に基づいたもので、あなたの家を飾ってしまうとどうなるだろう。あなたの家なのに、見知らぬ人の家にいるような感覚になってしまう恐れがある。気を付けていないと、バレットジャーナルは、あなたの人生に役立たないコレクションですぐにいっぱいになってしまう。そうなると、バレットジャーナルが面倒になってしまうのも当然だ。あなたのものではない、他の誰かのバレットジャーナルを管理しているということになってしまうのだから。

自分では他人と比べているつもりはないかもしれない。しかし、それでも自分の生活とは切り離されているように感じてしまう。成長や進歩ができていないような気持ちになってしまうのは、あなたがくつろぎ過ぎているというサインだ。何にも考えていなくて、心ここにあらずという状態であり、習慣は途切れてしまったのだ。その上、あなたの本来の目的を果たせなくなってしまった。私たちの生活は常に変動している。時の流れとともに、私たちの生活状況やニーズは変化する。習慣は、私たちの人生をより良いものにしていくために、常に進化し続けなくてはならない。

もし行き詰まったり、やる気を失ってしまったり、ストレスを感じていたり、バレットジャーナルを開くことさえもなくなってしまったら、基本に戻ってほしい。一歩後ろに下がろう。バレットジャーナルを始めた理由を思い出すことからスタートしよう。バレットジャーナルを始める前のあなたは、忘れっぽかったり、臆病だったり、不安だったり、頭の中がごちゃごちゃになっていたり、いっぱいいっぱいになってたりしていなかっただろうか。それらの問題を解決するために、バレットジャーナルを使ってどう取り組んでいただろうか?

解決したい課題が最初よりも増えてしまっていてもいい。それは素晴らしいことだ!あなたが今何を大事に思っているのか、あなたの今の挑戦が何なのかを解明する新たなチャンスを得たのだ。私の伝えたいことがわかっただろう。私はバレットジャーナルの目的を定義することはできない。なぜなら、バレットジャーナルの目的とは、実際に取り組んでいる人ひとりひとりのニーズによって定義され、また再定義されるからだ。要するに、バレットジャーナルの目的はあなたが自分で定義しなければならない。もしあなたが自分の目的を定義しなければ、目的はあなたのものではなくなり、バレットジャーナルは結局無意味なものと感じてしまうだろう。あなたの人生・挑戦・課題は、他人と同じではない。あなただけの唯一のものだ。あなたの目的にバレットジャーナルを合わせよう。

あなたの目的をサポートしないものは全て取り除こう。シンプルに始めよう。ゆっくり作っていこう。あなたのバレットジャーナルは複雑だったり美しく見える必要はない。あなたのバレットジャーナルは現実に即していて、あなたの生活にちょうどよく、役に立つものでなくてはならない。そして何よりも、あなたのバレットジャーナルはあなたのものでなければならない。「他人にどのように見えるか」ではなく「あなたをどのような気分にさせるか」。価値があると思うコレクションだけを追加し、そうではないものは取り除くようにしよう。

あなたのバレットジャーナルが望み通りの形に見えなくても、それを恥じたり、失望したり、落胆してはいけない。何のために、そういう感情になるのだろうか。それは、あなたが他人のやっていることに気を取られ始めたという警告サインなのである。「自分のバレットジャーナルが〜ではない」という思考にとらわれてはいけないし、「自分のバレットジャーナルは〜になれそうだ」と祝ってもいけない。「自分のバレットジャーナルは、どうすれば自分に一番役立てることができるか」ということだけに集中しよう。

私は以前、「文章を書く一番いい方法は、自分が読みたいものを書くことだ」と話した。バレットジャーナルにおいて、そこに書かれる内容とは自分の人生の物語だ。それは当然、複雑な物語だが、得てして美しいものなのである。「人生という道の中で、今自分はどの辺に位置しているか」という違いがあるだけだ。あなたのバレットジャーナルは、あなたの物語を把握するためにある。あなたの物語を研究し、経験から学ぶことができる。もしあなたの好ましくない方向に向かっているのなら、物語の方向を変えるための手助けとなる機能も果たす。だから、もし迷子になったり、目標がもはや役立つものではなくなった場合は、シンプルにページをめくり、また新しく始めよう。あなたが読みたい物語を書くために、バレットジャーナルを使おう。

引用元:Back to the Basics(https://bulletjournal.com/blogs/bulletjournalist/back-to-the-basics)

私の感想

私はこの記事を読んで、とても勇気付けられました。

バレットジャーナルを使って、今の生活を立て直し、自分の夢描く未来に向かって、人生を組み立てていこう!という気持ちが、心の底から湧き上がって来ました。バレットジャーナルって、ただの手帳術・ノート術じゃないっていうことも改めて感じました。

記事の中にある言葉「あなたの人生・挑戦・課題は、他人と同じではない。あなただけの唯一のものだ」に感動してしまいました。

そう、私の人生、私が挑戦したいこと、私が抱えている問題は、私だけの唯一のもの。そう考えると、孤独な世界です。でも、そこにバレットジャーナルが寄り添ってくれる。私を手助けしてくれる。そして、色々なヒントをもらうために、コミュニティがある。

SNSで他の人のバレットジャーナルを眺めることは、とても楽しいことです。スクロールする手が止まらず、時間が経つのも忘れちゃいます(^^:その膨大なバレットジャーナルのヒント集の中から、自分のバレットジャーナルに取り入れたいものを探す。ただ真似するんじゃなくて、自分の性格や生活スタイルに合わせるように、工夫して取り入れてみる。

「あなたの目的をサポートしないものは全て取り除こう。シンプルに始めよう。ゆっくり作っていこう。」この言葉も好きです。バレットジャーナルは自分だけのオリジナルのもの。自分に必要のないものはばっさり取り除くことができる。「こんなバレットジャーナルが欲しいな〜」と思い描くイメージはあるけれど、最初から完全版を手に入れなくてもいい。シンプルに初めて、自分だけのバレットジャーナルをゆっくり育てていく。

自分の成長とともに、バレットジャーナルも自分の理想の形に近づいていくんじゃないでしょうか。その過程が目に見える形として残るのも楽しい。

「あなたのバレットジャーナルは現実に即していて、あなたの生活にちょうどよく、役に立つものでなくてはならない。」ともあります。これって、自分自身を見つめ直すことが大事ということだと思うんです。自分自身をよく知って初めて、「自分の現実に即していて、自分の生活にちょうどよく、自分に役立つものとはどういうものか」がわかります。

みなさんは、最近、自分自身をじっくり見つめ直す時間というものはありますか?私はあまりできていません…(; - ;  )

昔、高校生の頃…自分の進路を考える時に、「私が本当にやりたいことってなんだろう?」と考えました。 就職活動をしていた頃も、自己分析というのをしなくてはならなくて、「自分の長所短所ってなんだろう?特技ってなんだろう?」と考えました。

今は... 仕事や家事や子育てなど、目の前のイロイロをこなすことだけで精一杯になり、 本当の自分が置き去りになっているような気がします。

今一度、自分自身をじっくり見つめなおそう。そしてそこから見えたものをバレットジャーナルで整理していこう。と思いました。

最後に、「バレットジャーナルにおいて、そこに書かれる内容とは自分の人生の物語だ。」という言葉。

世界にたった一人しかいない私の人生の物語。大切にしていきたいです。

スポンサーリンク







Twitterでフォローしよう

おすすめの記事